読売新聞に面白い記事が掲載されていたのでコピーさせて頂きます。
酢に摂取カロリーの消費を高める成分が含まれていることを、京都大の辻本豪三教授らがマウスの実験で突き止めた。肥満などの治療薬開発につながる成果。近く米科学アカデミー紀要電子版に発表する。
辻本教授らは、肥満と関係の深い脂肪酸をキャッチするたんぱく質に注目。マウスで調べたところ、「GPR41」というセンサー役のたんぱく質が、交感神経細胞の集まった所にたくさんあるのを見つけた。
酢に含まれる酢酸などの「短鎖脂肪酸」をマウスに注射すると、交感神経が刺激されて心拍数が上がり、カロリー消費が高まった。一方、飢餓や糖尿病などの時に肝臓で脂肪酸から作られる「ケトン体」を注射すると、GPR41の働きが抑えられた。
食事をした時は、短鎖脂肪酸がGPR41にくっついて交感神経を活性化し、飢餓時にはケトン体が働いて交感神経を抑制して、エネルギー消費を調節していると結論づけた。
研究チームの木村郁夫助教は「短鎖脂肪酸は腸内細菌の働きで食物繊維から合成されるので、乳製品を食べて腸内細菌を増やすことも肥満防止につながる」としている。